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僕がハチ駆除を始めた理由|代表・河合章尋の人生ストーリー

僕がハチ駆除を始めた理由|代表・河合章尋の人生ストーリー

ハチ職人あんばい代表の河合章尋(かわい ゆきひろ)です。

今日は少しだけ、僕自身の話をさせてください。

「どんな人が家に来てくれるのか気になる」「依頼する前に、業者の人柄を知っておきたい」――そう思って検索される方は意外と多いです。ハチ駆除は、防護服を着た人を玄関先に上げて、屋根や軒下まで上がってもらう仕事。やっぱり人柄、気になりますよね。

これは、僕がなぜハチ駆除という仕事を選んだのか。その理由の話です。

防護服姿で笑顔のハチ職人あんばい代表・河合章尋

実は、虫を潰すのが苦手な人間です

最初に正直に書いておきます。

僕、虫を潰すのが本当に苦手なんです。

家でクモが出ても、家族に「外に逃がそうぜ」と言うタイプ。子どもの頃は男の子らしくがっつり虫取りに夢中になった時期もありましたが、大人になってからは「生き物の命」を意識するようになりました。

そんな僕がハチ駆除を仕事にしている。我ながら、最初に聞いた人は「えっ?」と思うかもしれません。

でも、この「ハチも生き物として大切にしたい」という気持ちは、今の僕の仕事の核になっています。詳しくは後ほどお話しします。

製造業で10年、朝4時から夜7時まで

僕は1990年、広島県福山市で生まれました。5人兄弟の末っ子です。家は決して裕福ではなく、両親は共働き。高校時代はバイトで学費を払いながら家にもお金を入れていました。

高校卒業後、地元・福山のゴム製造工場に就職。4年勤めた後、東証一部上場の耐火物メーカー「品川リフラクトリーズ」に転職して、現場監督として約10年働きました。

朝4時に家を出て、夜7時に帰る毎日。残業代も休日出勤手当もつかない現場でしたが、入社1ヶ月で1人で現場を任され、3年目には10年以上のベテランを差し置いて職場全体を仕切るようになっていました。

お客様から「河合だったら任せられる」と個人指名で呼ばれることが増えて、信頼を得る嬉しさも知りました。

でも、心の奥に違和感が積もっていきました。

31歳、家のローンを抱えたまま会社を辞めた

新入社員が入ってこない。現場の人たちは疲れ切っている。後輩がパワハラ上司を「ああいう人になりたい」と口にする。

このまま50歳までここにいて、自分は何が残るんだろう。

「困っている人を見過ごすのは、見過ごすことに加担しているのと同罪じゃないか」――そう思うようになりました。

そして31歳のとき、家のローンを抱えたまま会社を辞めました。妻と相談して、住み慣れた福山から岡山県井原市に引っ越し、次の仕事も決めずに退路を断ったんです。

そこから1年半、僕はぼんやり過ごしました。失業保険をもらいながら、Prime Videoを観たり、自分が小さい頃に何が好きだったかを思い出したり。

「人生で1回くらい、何もしない時間があってもいいだろう」。そう自分に許可を出しました。

妻に伝えた「今行かないなら、僕も一生行かない」

そんな失業期間中、もうひとつ大きな決断をしました。

妻と1ヶ月、世界一周旅行に出ることです。

妻は公務員の保健師で、安定の代名詞のような仕事でした。その妻が「私も辞めたいな」と言い始めた。僕は「辞めたらいいじゃん、僕も好きなことやらせてもらってるし」と返しました。

そして妻に提案しました。

「世界一周しよう。1ヶ月、4カ国回ろう」

妻は迷いました。「子どもがまだ2歳と4歳だよ。もう少し大きくなってから行ったほうが記憶に残るんじゃない?」

僕はこう伝えました。

「じゃあ決めて。今行くか、一生行かないか。今行かないなら、僕も一生行かない。なぜなら、後回しすることは絶対に叶わないから」

これは僕が大事にしている言葉です。「いつか」「そのうち」と先送りした瞬間、その選択肢は永遠に手の中から消えてしまう。経験上、本当にそうなんです。

妻は「じゃあ行こう」と言ってくれて、2023年4月、僕たち夫婦は無職のまま、子ども2人を連れて、ニュージーランド・オーストラリア・シンガポール・モルディブの4カ国を1ヶ月かけて回りました。費用は400万円。家計には大打撃でした。でも、それ以上の価値がありました。

ニュージーランドのバスで「カードも現金もダメ」と言われた僕に、運転手が「いいから、降りろ、大丈夫だ」と言って無料で乗せてくれた。空港で乗り継ぎミスをして英語も話せず途方に暮れた僕に、見知らぬ人たちが7時間付き合って助けてくれた。

「人の優しさ」を、これでもかと浴びた1ヶ月でした。

「困っている人がたくさんいる仕事だよ」

世界一周から帰ってきて、僕は便利屋「あんばい」として開業しました。2022年10月のことです。「自分には何ができるか分からない、でも何でもやる」――その気持ちで始めました。

1年目の年商は150万円。月平均12.5万円。家のローンを払うには程遠い数字でした。

「便利屋だけでは弱い。もっと分かりやすい軸が要る」――そう感じていたある日、リベラルアーツ大学(両学長)のライブ配信で、こんな話を耳にしました。

蜂の駆除という仕事は、困っている人がたくさんいるんだよ

その言葉が、僕の中で電気が走るみたいに残りました。

「困っている人がたくさんいる」――これ以上、僕の仕事観にハマる言葉はなかった。

すぐに紹介された人にDMを送り、Zoomで話して、その3日後には名古屋まで研修を受けに飛んでいました。妻に許可も取らずに。予定もすべてキャンセルして。

「後回しすることは絶対に叶わない」を、また実行しました。

「ハチがかわいそう」で、一度やめようと思った

研修から戻る道中、紹介してくれた人から電話がありました。

「1件、入りましたよ」

未経験のスズメバチ駆除が、僕の最初の仕事になりました。怖かったです。本当に怖かった。でも、お客様から5万円をいただいた瞬間、「これはいける」と確信しました。

ただ、そこから1年ほどして、僕は壁にぶつかります。

ハチを駆除するたびに、心がチクッと痛む。「ハチがかわいそうだな」と思ってしまう。家ではクモを逃がしている人間が、仕事ではハチの命を奪っている。この矛盾に、僕は耐えられなくなりました。

一度、ハチ駆除をやめようと思ったんです。

そのとき、駆除を教えてくれた先輩がこう言いました。

「ハチに刺されて亡くなる人もいる。河合さんがやっているのは、その人の命を守る仕事だよ」

「あ、そうか」と、僕の中で何かが整理されました。

ハチも大切な生き物。だから僕は、いたずらに駆除を煽らない。様子見でいい場合は様子見でいいと正直に伝える。怖がらせて稼がない。これは、僕がハチに対して持ち続けている敬意でもあります。

でも、人がハチに刺されて命を落とすことがある以上、僕の役割は「人の命を守ること」だと割り切りました。

将来的には、駆除したハチを肥料や研究素材として有効活用する取り組みもしていきたい。命をいただいた以上、最後まで責任を持ちたいと考えています。

「人が嫌がることを、僕がやったらいいじゃん」

ハチ駆除を始めて2年半、おかげさまで500件以上のご依頼をいただきました。Googleの口コミも、★5.0が100件を超えました。

そして今年(2026年)、僕は地元・井原市の自治会長になりました。任期は2027年春までです。子供会の代表班長・愛育委員会のまとめ役・消防団員も並行して引き受けています。2027年からは子供会の会長として、地域のお神輿復活を担当する予定です。

「ハチ駆除で忙しいのに、なぜそこまで地域の役職を?」とよく聞かれます。

僕の答えはいつも同じです。

「人が嫌がることを、僕がやったらいいじゃん」

誰もが押し付け合う姿を、自分の子どもには見せたくないんです。それに、地域に深く関わっていれば、お客様も「あの河合さんならお願いできる」と顔の見える距離で信頼してくれる。利他と利己が、ちゃんと両立するんです。

Connecting the Dots ――点と点は、必ず繋がる

2025年12月、僕は家族でアメリカに行きました。シリコンバレーで自動運転タクシーに乗り、ハワイでホノルルマラソンを走りました(その2ヶ月前に骨折していたんですが、無理して走り切りました)。

世界一周から帰ったとき「3年以内にアメリカに行く」と決めた約束を、自分で果たしたんです。

スティーブ・ジョブズが残した言葉で、僕が一番好きなのは**「Connecting the Dots」**です。

点と点が線になる。今やっていることが、いつか必ず線で繋がる。だから今は、目の前のことを丁寧にやればいい。

製造業の10年も。 退路を断った1年半も。 世界一周も。 名古屋への3日後の出張も。 ハチがかわいそうで悩んだ夜も。 自治会長として地域を回る毎日も。

全部、今のハチ職人あんばいに繋がっています。

ハチでお困りの方へ――最後にお伝えしたいこと

僕はもともと、福山市から出るのも嫌いなインドア人間でした。飛行機に乗るのも怖かった。

そんな僕が、家のローンを背負って会社を辞めて、世界一周をして、ハチ駆除の代表になって、自治会長を引き受けて、アメリカでマラソンを走る。

人間は、変われます。

これは僕が、自分の人生でずっと確かめてきたことです。だからお客様にも、もし今ハチで困っていて、業者に頼むのが怖いとか、初めてで不安だとか、そういう気持ちがあるなら、安心してご相談ください。

僕は、不安を煽って高い金額を請求するような商売はしません。 作業前にきちんと料金をお伝えし、追加請求もしません(屋根裏に別の巣があった等の例外時は、必ず事前にご説明します)。 そして、地元の自治会長として、ここから逃げません。

困っている人の役に立てる仕事を、僕は選びました。 その役割を、今日もまっとうします。


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ハチ職人あんばい 代表 河合 章尋

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